4/1から久しぶりの展示「星を縫う」がはじまります。
今回の北書店さんの展示では、いままでとはすこし違った、ドローイングです。
点をならべて、なんとなく、つないで描いた絵。
自分の意図があいまいで、それはなんとなく浅い眠りの中でみる景色のように感じています。
ちいさな粒子が重なって色がつくという感じが好きで、岩絵の具をつかいました。鉱物を砕いた粉は、星のかけらのようです。
いまカトレア草舎という枠組みを外して、次のかたちの準備をしています。
今回の展示では、次のことのすこし手前の、絵の展示です。
絵と印刷物ってうまくつながればとても幸せなことになると思っていて、ずっと惹かれて取り組んできました。
それにはたぶん、母が画家だったことと、子供の頃から本が好きだったことが、影響しているのだとおもいます。
「本」は印刷物のすごい集積物で、そこには絵も、言葉も、なんでも閉じ込められる。
本の断片をつくるような感覚で、自分の絵を印刷して、雑貨を作るのが「カトレア草舎」でした。
いま、取り組んでいるのは、自分で絵を描くように、印刷も自分でするということ。
それができるようになれば、もっともっと広がることに気がついたからです。
学生時代に学んだ、まるで古典技法のような扱いだった孔版や凸版を、簡単なものから自分で試しました。
それから自分が大好きな古い本を印刷していた、昔の印刷機も探しました。
試行錯誤しながらも、昔印刷の現場で活躍した古い印刷機は、いまでも十分活躍できることを知りました。自分で製版して、自分でインクをまぜて印刷調整できれば、表現の幅も広がります。
なにより、わたしのような小さな作り手には、現代の効率化された大量生産型の印刷機より、手間のかかる昔の印刷機のほうが、いろいろと利にかなっています。
そして、印刷物であっても、時間を経ても大切に残してもらえるようなものを作りたいと思っています。
それがいま、わたしが準備をしていることです。
そのために機材やアトリエの整備をおこなっています。
子どももこの春から保育所や家族の協力で、預かってもらえることになり、その時間をつかって制作準備にとりかかろうと思っています。
絵の展示会場では、カトレア草舎のときの商品も販売しています。
紅茶の販売は新潟では最後となります。
よろしければぜひお立ち寄りください。