2016年6月26日日曜日

春の摘み草染めの和紙と、オーダーメイド

春の摘み草染めの和紙が届きました。 
摘み草染めの和紙は、新潟の楮(こうぞ)という紙の原料の植物を、その季節ごとに山で採取できる植物で染めてつくられています。



つくっているのは、新潟県長岡市の山間にある紙漉の工房。

昔ながらの棚田と、延々と山がみえるところで、民家はほとんどないようなところです。

栃尾とよばれるこの地域は、新潟県内でも雪の多い地域で、冬は建物の一階部分はすべて雪に埋もれてしまう程。

豪雪地の春は遅いです。
雪解けの5月から、すこしずつ植物が芽吹き始めるので、しっかり染めにつかえる植物が育つのを待っていると、完成が6月になってしまいました。 



 左から、

ヤナギ×鉄媒染
ヤナギ×灰媒染
よもぎ×鉄媒染

写真ではわかりにくいですが、ヤナギ×鉄媒染は、緑の入ったグレー。
ヤナギ×灰媒染は、グレーとピンクと紫の間のような色。
よもぎ×鉄媒染は、淡いグレーに、黄緑がすこし入ったような色。

一見、秋に制作したクロモジやオニグルミと色が同じようですが、実際くらべると違います。
なにより、箱を開けた時の、おそらくヨモギの香りでしょうか、青い香りに春を感じました。 



ハガキと二つ折りカード、それぞれ完成しました。



こちらの和紙をつかって、オーダーメイドのハガキの制作を承ります。
お子さんの絵をこちらにお送りいただきましたら、活版印刷にて印刷いたします。
大切な方へのお便りなどいかがでしょうか。

先日完成したonline shopより、簡単にオーダーしていただくことができます。





online shop こちらのページから


30枚ですと、一枚あたり430円+tax、
50枚ですと、一枚あたり350円+tax
の計算になります。



また30枚ハガキをつくって、同じ絵であれば追加1箱250円+taxで、箱もおつくりします。





逆に、箱を30個作って、追加で手漉き和紙のハガキを一枚230+taxでつくることもできます。



わたしもいま2歳になる息子がいますが、子どもの絵のハガキと箱、あると家族や親しい人への贈り物などに重宝しています。

自分の出産のときには間に合わなかったけど、出生時の足がたをつかった内祝いの箱、記念にもいいとおもいます。

生まれた日付をいれたハガキ、なかなか使うのもったいなくて大切にとってありますが、部屋にかざって息子もたまにみています。

足がたも使えますので、お気軽にご相談ください!


 


2016年6月25日土曜日

online shopがスタートしました




sketch & noteのonline shop がやっと完成しました。
まだ商品数は少ないのですが、新作のものと、オーダーメイドの受注制作がこちらからできるようになりました。



オーダーメイドは、ハガキと箱の二種類、活版印刷でおつくりします。
基本的にはお子さんの絵をつかったもの、とさせていただいています。
大人の方のものも、おつくりできますのでご相談ください。

同じ絵でしたら、箱とハガキを混ぜてお作りすることも可能です!

オーダーメイド /箱はこちら
オーダーメイド /ハガキはこちら


ほかに新作で、摘み草染めのカードセット、4柄×2種あります。

 メッセージカードの役割をかねたギフトボックスも完成しました。
中にメッセージを書く欄があります。


online shopもどうぞよろしくお願いいたします。




sketch&note|online shop 

sketch&note|ホームページ


2016年6月7日火曜日

新作:誠光社さんの文庫ボックス



京都の書店、誠光社さんといっしょに作った本のためのギフトボックスが完成しました。


文庫本が入るサイズのこちらのギフトボックス。

箱のフタに書かれたテキスト

”Sous les pavés, la plage ”

とは、パリ五月革命時に叫ばれた詠み人知らずのスローガンを引用しています。




箱のフタをあけて中の本を取り出すと、テキストの和訳がでてきます。

『舗石の下は砂浜』

というのは、パリ五月革命時に、舗石を剥いで投石したことと、その向こうに広がる自由を、文庫の入った箱と読書という行為に重ね合わせました。

このテキストを誠光社の店主堀部さんから提案されたとき、難しいお題だなぁとおもいました。


絵については、できれば本のモチーフを使って、とのことだったのですが、テキスト自体がかなり詩として広がりを持っているし、絵が、言葉どおりでもつまらないし、イメージを飛躍させると意味不明になってしまうし、、、


結局悩みましたが、この箱が本のためのギフトボックスであること、堀部さんのイメージされている「箱から本を取り出す行為、読書という行為が、革命時のパリの石畳を剥いで投石した行為とかけてみる」ということが、すこしでもつたわるような絵にできれば。。。
と考えてつくったのがこちらです。

 
本を手にとって開くと、どこか広いひろい砂浜から、ざーざーと砂が出てくるイメージです。笑

私自身はあまり本を読まないのでえらそうなことは言えないのですが、本と一言にいっても、ジャンルが違えばまったく別世界のものですよね。

そして本を読む行為は、その別世界に自分がつながれること。


だれかに本を贈ることって、下手するとかなり押し付けがましくもありますが、でもすごくおもしろい行為だなぁーと個人的には思っています。



活字ではなくデジタル化したフォントを読むことのほうが、多くなった現代ですが、「もの」としての本の価値って、贈り物としての魅力もあるんじゃないかなぁともおもっています。



印刷は活版印刷で手刷りしています。



わたしは持っている活字が少ないので、箱の表面のフランス語のテキストのみ金属活字で印刷しています。

たった一行だけという、少ない文字数を印刷するのは実は活字に印圧がかかりすぎてしまうので、はしっこのほうにいらない活字を並べて 印圧を逃がすようにしています。


文字以外は樹脂版です。






色はグレーと茶色があります。




箱の底裏面にはロゴをいれてあります。



箱のサイズですが、これは我が家にあった講談社文庫を入れた様子。
新潮社とかの一般的な文庫はすこし余る大きさになっています。


小さいものだと、カラーブックスでこんな感じです。




早川書房の昔のですが、大きめの文庫もこれくらいまでなら入ります。
厚みについては、かぶせ式の箱なので、はみだしても問題ないとおもいます。


お取り扱いは誠光社さんにて。
文庫本と一緒に贈り物に、ぜひお使いいただけたら幸いです◎