2015年7月17日金曜日

空っぽの画廊の、星たちを縫う。



新潟市の画廊、新潟絵屋さんの作品展示をされていない「からっぽ」の期間をつかって、午前と午後、企画イベントが開催されます。



私は午後の部で、
参加型のドーイングワークの案内人をさせていただくことになりました。



一体どんな内容かといいますと…



作品展示されていない、からっぽの画廊の壁には無数の、作家による展示の痕跡が残されています。


絵屋さんは町家なので、塗り壁や古い木の柱、あちこちにたくさんの「点々」が。



まるで星のような点々。



わたしが細々とやっている星を縫うのドローイングワークとつなげて、そんな画廊の壁の無数の点々(星たち)を、うつしとって、星座のように線でつないだりして、参加者の方に自由にドローイングを楽しんでもらう、ということをします。


今回は「からっぽの画廊の星を縫う」とさせていただきました。



写真は新潟の写真家・村井勇さんが撮影した絵屋の壁面。
作品タイトルは「ホシノコ」というそうです。

村井さんも、壁の点々を「ホシ」とおもったということでしょうか。





このドローイングワーク、とにかくなにも考えず、点と線をつなぐというものなので絵が苦手とか得意とか、そういうことの外側にあることとして、気軽に楽しんでいただけたらとおもいます。



私自身、自分の意図にしばられて絵を描くのが苦しいとき、なにかから距離をとるようにしてやるようになったもの。
どこまでが自分の意図なのか、はっきりしないところで絵をつくっています。



とくに、今回はすでにある壁面の点をつかうので、おもしろい感覚になりました。

他者が残していった痕跡を、ある意味カルマとして引き継ぐような…、いろいろ想像もふくらみます。







からっぽの画廊の壁に広がる景色。
それは作家が展示をした痕跡の、無数の小さな穴やキズ。

意図せずできたその景色は、まるでひとつの星空のよう。
星たちのことに気を留めて、写し、縫う。

新しい形に出会えますように。


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普段じっくり見ることのできない、画廊の壁の痕跡を観察し、そこから新しい形に出会う、参加型のドローイングワークを開催します。
壁の点やキズをトレーシングで写し取ったり、その点をつないでみたりして、形をあそびます。普段絵を描かない方も、気軽にご参加ください。





参加型ドローイングワーク
『空っぽの画廊の、星たちを縫う。』
案内人・松尾和夏

日時:2015年8月19日(水)14時〜16時
参加費:1500円
定員:15名
会場:新潟絵屋
住所:新潟市中央区上大川前通10番町1864
tel&fax:025-222-6888
お申し込み:新潟絵屋まで
webサイト:http://niigata-eya.jp

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「星を縫う」ドローイングワークについて

紙の上に点を描き、なんとなく線でつないでいく、というドローイングを、遊びの延長のようにやるようになりました。
自分の意図の内側と外側を行ったり来たりするように描くことが、普段と違った感覚になれること、そこで浮かび上がる形に出会うことが、たまに自分には必要なことようで、続けています。