2015年9月10日木曜日

家とアトリエができるまで。その1

家とアトリエを、この秋から建て替えることになりました。

新潟に移り住んで、ちょうど4年。
夫の両親から借り暮らしさせてもらっていた家を、自分たちの家としてずっと住まわせてもらえることになり、最初はリフォームを検討していましたが、一番いい形を考えると、建て替えることになりました。

一番の理由は、冬の寒さ。

全然暖まらない上に、光熱費もすごくかかるし、結露もひどい…。

リフォームでしっかり気密性を上げるには、建て替えとほぼ変わらない費用がかかってきてしまう、ということだったのです。

中途半端にすこし直しても、いずれすこしずつ補修は必要になります。

京都の祖母の家も、母がアトリエにつかっている京町家も、古く昔ながらの建物で、わたしは大好きなのですが、でもそこを使い続けるメンテナンスの大変さも身にしみて感じるようになり、じゃあ自分の家はどうしよう、といろいろ考えるようになりました。


そして自分の仕事場について。

版画などの印刷機材がたくさんあって、設備面でしっかりさせないと、とても作業効率が悪いこと。
特にシルクスクリーンの製版作業は水場や暗室が必要で、いまは古いお風呂場を使ってやっていますが、もはや限界です。笑
 

アトリエを外で借りるより、自宅に専用スペースを設けるということで、住居スペースと仕事スペースの一番ベストな形を、設計して作ってもらうことにしました。

もっと早くお知らせする予定が遅くなってしまいました。




作っていただくのはオーガニックスタジオ新潟さん。
これは事務所の外観。
限られた予算の中、ギリギリまでわがままを聞いていただいています…。笑

家のだいたいの設計は決まり、あとはアトリエの内装について相談中です。


こないだ、内装に使う建具を探しに行ってきました。
いつもお世話になっている古道具ハチミツさんにて。

設計担当してくださる山下さんと、現場監督の担当の波潟さんも一緒に見にきてもらいました。この窓は、アトリエに使う予定です。



これはアトリエの入り口につかうドア。

ドアは開き方を逆にした方がいいそうで、蝶番とノブの金具を建具屋さんに調整してもらうことになりました。


ハチミツのおじさんがストリートオルガン鳴らしてくれました。
この日一緒にいた息子はかなり気に入って、家でも真似してました。





オーガニックスタジオ新潟のモデルハウスの一角を工房としてつかっているナナカマドの後藤奈々さんの器。

手洗いの鉢を作ってもらうことにしました。

形のイメージは左の器のように、ふちがゆるやかに。
もっと中の円は大きく。
どんなふうになるか楽しみです。


設計担当してくださる山下さんと小林さんコンビ。真ん中は経理の高橋さん。
この日、お届けものをしに、事務所にいくとBBQパーティをやっていました。
お昼ごはんみんなでBBQなんて欧米か…!




サーロイン!笑
これ、生肉手づかみに見えますが、密封されてます。
肉食っていきますか?というお言葉に甘えさせていただいて、ちゃっかり便乗。

社長の相模さん。みんなもう食べ終わっていたのに、また焼いてもらいました。
みんなのお肉を焼くのは相模さんの仕事だそうです。


なんて優雅な…と思ったら、小林さんのお誕生日会でした。
しかもこの豪華な和牛は、社員の安部さんのおごりだったそうです。経費ではないですよとのこと。(参照はこちら)

いますごくお忙しい時期のようで、(これはけっこう前の話ですが)楽しんだら、みんなさーっと仕事に戻られる様子は見事でした。

じつはこの日、ワインのラベルをお届けに行っていました。
契約されたお客さんに渡す、オリジナルの記念品のワイン。
新潟のワイナリー、ドメーヌ・ショオさんの赤ワインなんですけど、ものすごく美味しいです。

わたしがシルクスクリーン印刷で、ラベルを作らせていただきました。



 二次露光中の版。



印刷のインクは、独自につくった日本画の顔料インク。
日本画に使う雲母(パール)を、膠でといて、使います。



刷ったばかりは発色しません。


乾くとこのとおり。
とても手間とコストがかかるので実用の機会のなかったこの刷り方。
日本画の顔料は、発色が独特で、和紙にすごく合うんです。


紙は、新潟の職人さんが作っている手漉き和紙。新潟産の楮だけをつかって作られていて、べんがらと柿渋で引き染めされている、こちらはすごく手間のかかった和紙です。


オーガニックスタジオさんは、家のふすまに同じ地域の新潟の手漉き和紙(しかも染め紙)や唐紙をつかったりする、とても丁寧な家作りをされる工務店です。

イラストは、横からみた事務所の外観をモチーフにしています。
建物の絵で、線をパソコンでトレースするとかちかちに堅くなるので、一応あえて、ゆるい手描きの線にしました。



ワインも柿渋染めの手漉き和紙も、経年変化で美しく年をとるもの。
家も、アトリエも、人間も、そうであれたらいいです。