2015年5月28日木曜日

福島潟のオリジナルグッズのこと


もうすでにはじまっている「福島潟のいきものスケッチ展」。


福島潟とは、新潟市北区にある、 220種以上の野鳥、450種以上の植物、そして地域の人々が集まる自然公園です。

福島潟にある施設、ビュー福島潟内での展示にあわせて、いろいろなオリジナルグッズが完成しました!


四月と五月はグッズ制作でいっぱいっぱい過ぎて、なにもお知らせできませんでしたが、その制作過程のことを。。。


まずは一回目の打ち合わせのとき、お借りした一冊の本のことから。
「福島潟の植物300種」


福島潟は、オオヒシクイの国内最大の越冬地で、広い水辺は水鳥たちの楽園だそうです。福島潟ではそういった水辺を守る活動をしている場所なのですが、鳥だけではなく、植物も守る活動をされています。


福島潟周辺で見られる植物は約450種といわれているそうです。(本誌記載による)
ねっとわーく福島潟さんが作成したこの本では、300種にまとめられて紹介されています。ページをめくっていて気がついたのが、はしっこにある赤い線。


これはレッドリストという、環境省、新潟県、新潟市それぞれが、絶滅のおそれのあるいきものを指定したもので、それぞれ細かいレベルが規定されているようです。

そのレッドリストに指定されている植物がたくさん載っていました。
それだけ珍しい植物が福島潟にはいるということなのか、植物自体が減りすぎているのかよくわかりませんが、たくさんいるんだなぁと驚きました。

別紙の鳥を掲載したパンフレットをみても、同じようなレッドリストの鳥の率がとても高い。






福島潟にいるいきものは、植物も鳥の水辺を好むものが多く、そういう水辺に暮らすいきものたちは、人間の環境整備の影響をうけて、暮らす場所が激減しているためなのだそうです。




カトレア草舎のころから、季節の草花と鳥をテーマに絵を描くことが多かったので、福島潟でも、いきものたちのことを絵にしたい、というのがありました。

そしてそれを福島潟にあまり来たことがない方にも、目にしてもらえるような形で、福島潟のいきもののことを知ってもらうにはどうすればいいのか。

シルクスクリーンを使えば、紙はもちろん布にも印刷出来ます。


普段日常でもつかえるものに、福島潟のいきものたちが描かれていたら、福島潟に来たことがない人も、なんだこれ、と目にしてもらえるのではないだろうか。

福島潟にこんないきものがいるんだね、と会話になったらいいなぁ。



「福島潟にはどんないきものがいるのでしょうか?」


それをテーマに、今回のグッズ制作はスタートしました。



それでまず出来上がった一つ目がこれ。「福島潟のいきものてぬぐい」 
¥1000(税抜き)







冒頭でお話したレッドリストにカテゴリーされている、鳥と植物で、春から夏の時期に福島潟でみられるいきものをピックアップしてつくりました。

たくさんのいきものがいる中、どのいきものをピックアップするのか悩んだのですが、絶滅のおそれがあるとされるいきものが、こんなにいるんだというのがびっくりだったので、このてぬぐいではレッドリストのものを選びました。

てぬぐい自体にはそういう表記はしていませんが、、、



イヌタヌキモ、ミツガシワ、アサザ、タコノアシ、チュウサギ、ガガブタ、ミクリ、コサメビタキ、コジュリン、ヤナギトラノオ、デンジソウ、ヒツジグサ、オニバス、タカアザミ、サワオグルマ、コアジサシ、ミサゴ、マツモ、ヒシモドキ、ナガバノウナギツカミ、カキツバタ、イヌスギナ、ハンゲショウ、オニナルコスゲ、

の24種類の鳥と植物です。


絶滅のおそれがあるいきのもがたくさんいる福島潟がすごい、というよりも、こんなにたくさん絶滅のおそれがあるいきものがいるのか。。。と、ちょっと悲しい気持ちになります。


どのグッズもそうなのですが、福島潟の職員のみなさんに下絵の段階からチェックして頂きながらつくりました。

図鑑のようにリアルな絵ではなくて、見た人が、これなんだ?!笑 と逆に気になってしまうような絵にしよう、と下手な絵の言い訳をつくっていたのですが、でも専門家のみなさんの「ここはびしっと!」というポイントをしっかり添削してもらっています。


植物だったら葉っぱの生え方のこと。
対生とか互生、輪生というのがあって、葉っぱが対になって生える植物と、たがいちがいに生える植物など、そういう特徴は枝に至るまで徹底しました。

とくに珍しい水生植物ばっかりなので、みたこともない変わった植物は、資料も少なくて苦戦しました。

植物で一番なやんだのが「ミクリ」。
近未来的なフォルムの雄性花と雌性花が、どこまでが雄性花なのかよくわからず、植物専門の職員さんに福島潟の資料とか見せてもらいながら説明してもらいました。


鳥も、バードウオッチングする人ならよく知っているその鳥の特徴はきちんと描くようにしました。

一番むずかしかったのが、チュウサギです。

コサギ、チュウサギ、ダイサギ、と種類があって、アオサギすらもあいまいな自分にとっては、この三種の見分けは……むずかしいです…

あたまの形がまるっこくてお坊さんのように、という鳥専門のレンジャーさんの熱弁を聞いても、写真をみても、なんか普通のサギっぽくなったり、白鳥みたいになったりで、ほんとうに難しかったです。



てぬぐいの絵をさらに厳選したのがこちらのエコバッグ。
セレクトは福島潟の職員さんにお願いしました。

いさましいミサゴと、かわいらしいコサメビタキ、ふしぎなミクリと美しいカキツバタ。
清楚なミツガシワに、すらりとチュウサギがいます。

あんまりチュウサギがピックアップされることは少ないらしいので、おや?と思われる方もいらっさるかもしれません。



うらは、福島潟のシンボル、オオヒシクイのロゴになっています。
やや大きめのエコバッグなので、お買い物袋として使ってもらえたらと思います。

シンプルに、ロゴのみバージョンもあります。


エコバッグ 大 ¥750(税抜き)
 ロゴのみ ¥700(税抜き)






もうすこし小さいエコバッグ(A4サイズ)もあります。

こちらは、福島潟のいきもののおもしろい生態を、ゆるい図鑑風にしたもの。
ヨシゴイとカワウがあります。

ヨシゴイは、ヨシ原にすむちょっとおもしろい鳥で、水に浮かぶ蓮の葉っぱの上を忍者みたいに歩いたり、危険を感じると、すくっ!と首をのばして、ヨシの葉っぱの擬態をするんです。


ヨシの葉っぱがたくさんあるところならいいのですが、なにもないところでも、危険を感じると擬態をしているつもりで硬直してしまうので、地元では「バカドリ」ともよばれているそうです。。。


 ヨシゴイの擬態している姿は、びゅーんと首がのびて真上を向いているのですが、目が、目がまっすぐこっちを見ているという、その姿がまたすごいんです!


わたしも実物みたことないので、この夏ぜったい見てみようと おもっています。



あとカワウバージョンもあるのですが、写真がなくてすみません。
カワウさんの羽を干す様子の絵です。
カワウは、水鳥なのに、羽に油分が少なくて、水にもぐった後、たまに羽を広げて干しています。こちらはけっこう簡単に見つけやすいので、ぜひ探してみてください。

エコバッグ小も、裏面はオオヒシクイのロゴになっています。
ロゴのみのものもあります。

エコバッグ 小 ¥650(税抜き)
ロゴのみ ¥600(税抜き)





そして同じ絵で、Tシャツもあります。
カワウとヨシゴイです。


子ども用で、90、100、110、120、130サイズがあります。
大人用も作らせていただくことになり、いま準備しています。

こどもTシャツ
¥1400(税抜き)








裏側はオオヒシクイのロゴになっています。



ちなみにうちの子どもはいまちょうど1歳半で90サイズを着ています。
おなかが出ているのでちょうどよさそうです。


 下の写真、モデル風にとれました!笑
単なる親バカ写真になってます。
 男の子でも女の子でも合わせやすい色にしたつもりです。

大人用もできたらお知らせします。


まだ製作中のものもありまして…

福島潟の葦(ヨシ)をつかってつくられるヨシ和紙。
こちらで絵葉書をつくる準備もしています。

また別の機会にじっくりお知らせします。




「福島潟のいきものスケッチ展」

場所_水の駅「ビュー福島潟」1Fビューショップ
会期_2015年5月26日(火)〜8月2日(日) 9時〜16時半 (月曜日休館)


福 島潟には、どんな鳥や植物がいるのでしょうか?水辺には絶滅のおそれがある生き物たちも、たくさんいます。そんな生き物たちのスケッチの展示と、福島潟の 葦をつかった和紙の版画絵葉書や、トートバッグなどの販売を行います。にぎやかな夏の潟の生き物たちを探しに、福島潟へお越し下さい。



◆夏休み自由研究 フィールドワーク&手作り版画体験ワークショップ

日程_7月29日(水)9時〜13時 参加費¥1500 定員15名

福島潟をレンジャーと散策し、生きものをスケッチしたあと、ストッキングと段ボールと
ボンドを使った、手作りシルクスクリーン印刷機でオリジナルエコバックをつくります。

お申し込み先 
NPO法人ねっとわーく福島潟 tel 025-387-0284
〒950-3328 新潟市北区前新田乙493 水の駅「ビュー福島潟」


オオヒシクイとオニバスの里 水の公園 福島潟は、220種以上の野鳥、450種以上の植物、そして地域の人々が集まる自然公園です。