2015年3月29日日曜日

「星を縫う」と、その先のこと。




4/1から久しぶりの展示「星を縫う」がはじまります。

今回の北書店さんの展示では、いままでとはすこし違った、ドローイングです。


点をならべて、なんとなく、つないで描いた絵。
自分の意図があいまいで、それはなんとなく浅い眠りの中でみる景色のように感じています。

ちいさな粒子が重なって色がつくという感じが好きで、岩絵の具をつかいました。鉱物を砕いた粉は、星のかけらのようです。




いまカトレア草舎という枠組みを外して、次のかたちの準備をしています。
今回の展示では、次のことのすこし手前の、絵の展示です。



絵と印刷物ってうまくつながればとても幸せなことになると思っていて、ずっと惹かれて取り組んできました。
それにはたぶん、母が画家だったことと、子供の頃から本が好きだったことが、影響しているのだとおもいます。

「本」は印刷物のすごい集積物で、そこには絵も、言葉も、なんでも閉じ込められる。
本の断片をつくるような感覚で、自分の絵を印刷して、雑貨を作るのが「カトレア草舎」でした。

いま、取り組んでいるのは、自分で絵を描くように、印刷も自分でするということ。


それができるようになれば、もっともっと広がることに気がついたからです。



学生時代に学んだ、まるで古典技法のような扱いだった孔版や凸版を、簡単なものから自分で試しました。
それから自分が大好きな古い本を印刷していた、昔の印刷機も探しました。


試行錯誤しながらも、昔印刷の現場で活躍した古い印刷機は、いまでも十分活躍できることを知りました。自分で製版して、自分でインクをまぜて印刷調整できれば、表現の幅も広がります。

なにより、わたしのような小さな作り手には、現代の効率化された大量生産型の印刷機より、手間のかかる昔の印刷機のほうが、いろいろと利にかなっています。


そして、印刷物であっても、時間を経ても大切に残してもらえるようなものを作りたいと思っています。


それがいま、わたしが準備をしていることです。


そのために機材やアトリエの整備をおこなっています。
子どももこの春から保育所や家族の協力で、預かってもらえることになり、その時間をつかって制作準備にとりかかろうと思っています。






絵の展示会場では、カトレア草舎のときの商品も販売しています。
紅茶の販売は新潟では最後となります。
よろしければぜひお立ち寄りください。


ドローイング展「星を縫う」
会期:2015年4月1日(水)~12日(日) 在廊日4、5、12日時間:平日10〜20時、土日12〜20時場所:北書店新潟市中央区医学町通2番町10-1 ダイアパレス医学町101025-201-7466


会期中、謄写版をつかった版画ワークショップ「謄写版で、落書き手ぬぐいをつくる」を開催します。


詳細はこちら→




2015年3月6日金曜日

ワークルーム「謄写版で、落書き手ぬぐいをつくる」



北書店さんでのドローイング展「星を縫う」
展示期間中、版画のワークルームも開催させていただきます◎

自分の意図と距離をおいたものづくり、に多少からめてみました。
何気ない落書きをつかって「落書き手ぬぐいをつくる」。







版画ワークショップ「謄写版(ガリ版)で、落書き手ぬぐいをつくる」


授業中、紙のすみっこに描いた落書きのような、模様のような、何気ない絵を並べて手ぬぐいをつくります。謄写版印刷は、ボールペンで描いた絵がそのまま印刷できるので、絵が苦手という方でもご参加ください。
(もちろん落書きじゃなくても大丈夫です)


日時:4月5日(日)11時と15時の各回5名まで 
参加費:¥1800(材料費込み)

ご予約は、ワークルーム申し込みフォームをお使いいただくか、
sketchnote3@gmail.comまでお名前、人数、時間をお知らせ下さい。

※手ぬぐいは35x90cmですので、切って使うこともできます。 追加で刷りたい場合は+400円です。

 



謄写版(ガリ版)印刷機 とは…


明治から昭和にかけて活躍していた、電気を使わず印刷できる、とてもシンプルな印刷機です。
印刷の仕組みは、ロウが塗られた紙に、鉄筆という筆記用具で絵や文字を書き、そこにインクをのせて印刷します。
すごくざっくりですが、プリントゴッコや輪転機のしくみのご先祖さまのようなもので、シルクスクリーン印刷の仲間です。

当時、活版印刷が業者向けで、謄写印刷は個人向け、というような感じでしょうか。今でいうと、事務所や家庭で使うプリンターのような感覚のものだとおもいます。




たとえばこういう、暇なとき描いたような何気ない落書き。


布印刷につかえる謄写版(ガリ版)を重ねて、ボールペンでなぞります。

それをローラーでころころ、手ぬぐいに刷ります。


できあがり!

すごく簡単なのでお子さんでも大丈夫です。



ちなみに、これは自分の子ども用の手ぬぐいにしました。
息子の好きなライオンとネコと車と電車の絵なんです。
見せたら指差して反応してました。

けっこううれしいです。笑






あと、よくわからない線の落書きでも作ってみました。



なんだこれ、という感じです。もうすこし間をあけて刷ればよかったです。





でも折り畳んでいるとおもしろいかなぁと思います。


絵がくずれて独創的な感じだとユニークな仕上がりになるのではないでしょうか。
絵の上手い、下手問わず、ゆるーくたのしんで下さい◎







(作業中、犬が刷り上がった手ぬぐいの上で昼寝をしていました。)




ドローイング展「星を縫う」

ひさしぶりの個展のお知らせです。
新潟市の北書店さんの一角で、ちいさな展示をさせていただきます。



2013年くらいから描いている、ドローイングのシリーズの展示になります。


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紙のうえに点をならべて
点と点をつないでいく


ただなにも考えず点をならべて、それを、なんとなく線でつないでいく。
まるで自分の意図の内側と外側を、行ったり来たり。

できあがった形に色をつけて、どこまでが偶然で、どこからが自分の意図なのか、そのどちらでもない場所にいるような感覚で制作したシリーズの作品展です。



自分の意図と出来上がるものの距離って、近ければ近いほどいいはずだけど、そうじゃない方向からものをつくるってどういうことなんだろう、というのが最近おもうことです。
実験的なドローイングですが、よろしければご覧頂けたら幸いです。



ドローイング展「星を縫う」

会期:2015年4月1日(水)~12日(日) 在廊日4、5、12日
時間:平日10〜20時、土日12〜20時
場所:北書店
新潟市中央区医学町通2番町10-1 ダイアパレス医学町101
025-201-7466



会期中、謄写版をつかった版画ワークショップ「謄写版で、落書き手ぬぐいをつくる」
を開催します。

詳細はこちら→


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自分の中で波立ついろいろなものがあるけど、それらをすこし遠ざけてフラットな状態になるための作業のように、なんとなく描き始めたドローイング。
妊娠中、どうしてだっかたふと紙に描き始めたのがきっかけでした。


ものをつくるとき、商品のためだったり、こういう絵にしたいとか、いろいろな考えや気持ちに左右されながら描いてきた絵とは違って、特になにも考えず、ただ紙の上に点を描いて、ひたすらなんとなくつないでいくという作業でできあがったものです。


描く工程もですが、出来上がる線にかこまれた幾何学のかたちに、なにかイメージが重なるような気もして、それをほんのり浮かび上がらせるように、色をつけます。


点を並べたり、線をひくときに、自分の意図というのか、自我というのか、むくむく現れるときもあります。
でも意図が線を超えてしまうと、とたんに壊れてしまうなにかがあるのを感じるようになりました。


どこまでが自分の意図なのか、 その境目をわずかに行き来する程度で仕上げていくことが自分のなかで心地いい、と感じるようになりました。




そして今回の展示期間中、版画のワークルームも開催させていただきます◎
 自分の意図と距離をおいたものづくり、に多少からめてみました。

何気ない落書きをつかって「落書き手ぬぐいをつくる」です。







版画ワークショップ「謄写版で、落書き手ぬぐいをつくる」


授業中、紙のすみっこに描いた落書きのような、模様のような、何気ない絵を並べて手ぬぐいをつくります。謄写版印刷は、ボールペンで描いた絵がそのまま印刷できるので、お子様から大人まで、どなたでもご参加ください。

日時:4月5日(日)11時と15時の各回5名まで 
参加費:¥1800(材料費込み)
予約は、sketchnote3@gmail.comまでお名前、人数、時間をお知らせ下さい。


※手ぬぐいは35x90cmですので、切って使うこともできます。 追加で刷りたい場合は+400円です。






たとえばこういう、暇なとき描いたような何気ない落書き。

布印刷につかえる謄写版(ガリ版)を重ねて、ボールペンでなぞります。

それをローラーでころころ、手ぬぐいに刷ります。


できあがり!

すごく簡単なのでお子さんでも大丈夫です。



ちなみに、これは自分の子ども用の手ぬぐいにしました。
息子の好きなライオンとネコと車と電車の絵なんです。
見せたら指差して反応してました。

けっこううれしいです。笑





あと、よくわからない線の落書きでも作ってみました。


なんだこれ、という感じです。もうすこし間をあけて刷ればよかったです。

でも折り畳んでいるとおもしろいかなぁと思います。


絵がくずれて独創的な感じだとユニークな仕上がりになるのではないでしょうか。
絵の上手い、下手問わず、ゆるーくたのしんで下さい◎