2016年10月28日金曜日

アトリエで、ドラマの撮影が行われました。



先日、sketch & noteのアトリエで、ドラマの撮影が行われました。


よく見ていただくと、ガリ版(謄写版)で印刷しています。

これは、
「孤島の教科書 〜陸軍大将 今村均の戦後〜」(UX/新潟テレビ21)
(放送10月29日15:00~)

という、ドラマのロケ風景です。

今村均という人が、海外の捕虜生活中、日本兵たちに平和な時代に役立つための教科書を、ガリ版で印刷してつくった、という実話の再現シーン。

ドラマ制作にあたって、ガリ版の印刷シーンの制作協力をさせていただきました。
ガリ版機材のことで、アトリエを下見してもらったとき、古道具が多いうちのアトリエで、撮影もすることに。

 
教科書をみんなでガリ版で一枚一枚、手書きして作ったという大切なシーン。
どうしてもガリ版を使って再現したいということで、制作スタッフの方々の熱意をかんじました。
  

うちにあるロウ原紙は罫線なしのものだったり、おそらく当時つかわれたものとは厳密にいうと違ったりするのですが、、、

アトリエ前の玄関スペースが衣装室&モニターブースに。

ガリ版の印刷シーンだけなのですが、何度も確認しながら撮影されていました。


これは、実際に今村均がつくった教科書のカラーコピー。
捕虜になっていたいろんな人の知恵と知識を出し合って、数学から詩吟まで、さまざまなジャンルの教科書が作られたそうです。

若い日本兵たちは学ぶ機会のなかった知識を、捕虜生活をしながら、これらの手作りの教科書で学ぶ事ができたそうです。

戦時中は、持ち運びに便利なガリ版が重宝したという話は聞いた事がありますが、平和な目的でつかわれた、というのは嬉しい話でした。


 
(撮影に関係ないのでカメラには映らないのですが、ガリ版のすぐ横に活版印刷機も。)

我が家のアトリエに日本兵がいる光景、すごくシュールでした。笑

 
夜の撮影だったので、息子はパジャマ姿で見学。
兵隊さんというものを知らないので、よくわかってないようでしたが、テレビの撮影ということではしゃいでいました。


スタッフのみなさま、お疲れ様でした。

放送は新潟のみですが、明日10/29(土) 15時から!

もし機会があればぜひごらんください◎


2016年9月28日水曜日

藤田嗣治の紅茶パッケージ制作しました。



DIC川村記念美術館で、現在開催中の『レオナール・フジタとモデルたち』のミュージアムグッズを制作させていただきました。

パリで一躍時代の寵児となったレオナール・フジタ (藤田嗣治 1886-1968年)の特別展にあわせてつくられた、フランス紅茶のパッケージです。



上の画像はDIC川村記念美術館より転載させていただきました。
《アンナ・ド・ノアイユの肖像》 1926年


この絵のモデルであるアンナ・ド・ノアイユ伯爵夫人をイメージしたフランス紅茶のパッケージということで、絵をもとにイラスト作成させていただきました。



いろいろと難しいのですが、このデザインで美術館の方のOKをいただいたときは嬉しかったです。
印刷は活版印刷です。




箱の中には、紅茶が入っています。



わたしも飲ませていただきましたが、パリのサロンドテで好まれそうな、バラなどの花の香りが華やかなブレンドです。
アトリエでお菓子なしで試飲させていただきましたが、バラのお菓子とあわせて飲みたいです。

 会場でもご好評いただいているとのことで、とてもうれしいです!
わたしも再来週、京都へ帰省した帰りに、東京へ寄るので見に行こうとおもっています。


 藤田嗣治の絵は回顧展など何度か好きで日本でも見ていますが、フランスに行った時に偶然見かけた一枚が、とくに印象にのこっています。やはり、西洋の絵画の並びで一枚だけあると、独特の雰囲気と質感で、ぐっと目を惹かれ新鮮に感じたのを覚えています。

パリの美術館で見た時、画家として、やっぱりかっこいいなぁと思いました。

画家というのは、ほんとうにすごいですよね。




レオナール・フジタとモデルたち
会期 2016年9月17日(土)-2017年1月15日(日)
会場  DIC川村記念美術館

千葉県佐倉市坂戸631番地


川村記念美術館では、来年の春はヴォルスの回顧展をやるとのこと。
藤田嗣治とはある意味対照的な画家ですね。

ヴォルスは、すごくすごく好きな画家の一人ですが、なかなか見る機会がないので、これは見に行かないと。。。!と思っています。

2016年8月15日月曜日

今月の活版印刷の活字体験ワークショップ

 新潟市のアトリエでは、活版印刷の体験ワークショップを行っております。

今日は、活版印刷というものを簡単に体験したい方向けのワークショップをご紹介いたします。




[ 活版印刷の基礎体験ワークショップ ]

活字を組む体験(文字の印刷)と、樹脂凸版(絵の印刷)の両方を使って、ハガキを印刷します。

時間は2時間程度。

料金 ¥3000

活版印刷といえば、金属の活字を組み合わせて印刷するもの、というイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。

活字を組む、ということがどういうことか、気軽に体験していただける内容です。

一行程度のお好きな活字(欧文活字・アルファベット)を拾って、組んで印刷します。


文字だけではさみしいので、こちらにある絵を選んでいただいて、絵の印刷も体験していただきます。

絵は、樹脂凸版と呼ばれる硬い樹脂でできた版です。



活字とこの絵の版を組み合わせると、こんなかんじ。
ちなみにこちらは京都の書店、誠光社さんといっしょに作った本のためのギフトボックスです。

当日、紙箱やハガキへ印刷して作品をお持ちかえりいただけます。





活字を拾うのはすこし難しいかもしれませんが、小学生くらいのお子さんから参加可能です。


<開催日程>

8月31日(水)、9月3日(土)、4日(日)

10時〜12時
13時〜15時

いずれかの時間帯でお申し込みください。


上記日程で、活版印刷によるものづくりのご相談も承ります。
オーダーメイドなどにご興味のある方、アトリエ見学などお気軽にお問い合わせください。

上記日程以外でも対応できますので、ご希望日をお知らせください。



<予約先>

tel : 090-5461-8094
mail : sketchnote3@gmail.com




<地図とアクセス>

sketch&note|atelier

950-0871 
新潟市東区山木戸1丁目12-5



アトリエの詳細は以下のページをご覧ください。
http://www.sketch-note.net/#!blank-5/c240r


JR新潟駅より徒歩30分、車で10分ほどの場所です。
駐車場1台あり。

バス停は「月見橋」にて下車、300mほど歩きます。







2016年8月13日土曜日

新潟の野草茶のギフトボックス




お盆真っ盛り、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
うちは夫の仕事もお盆休みなどないので、私も通常通りの作業をしています。


今日は、この夏の新商品を、sketch&noteのオンラインショップにアップしました。

不慣れながらもなんとかスタートしたオンラインショップ、ぜひご覧ください◎


いくつかある新作の中から、まずは、新潟の野草茶のギフトボックスのことをご紹介させていただきます。





紙もお茶も、同じ、植物を加工したものです。

山の摘み草染めの手漉き和紙と同じ、栃尾という新潟の山間の地でつくられた、和紙と野草茶のギフトボックス。




和紙の工房と同じ栃尾で野草茶をつくられているTochiotoさんと知り合ってから、ずっといつか和紙のプロダクトと一緒に扱わせていただきたいと思っていました。
ようやく実現できるようになって、感動です。







Tochiotoの野草茶は、新潟の秘境ともいわれる山間地、栃尾で採れた在来種の野草を使用しています。無農薬無科学肥料、手摘み天日干し。おひさまと 人の手で、昔ながらの作り方をしています。ノンカフェインなので、お子様や妊娠、授乳中の方もお召し上がりいただけます。






柿の葉茶、スギナ茶、桑の葉茶、ヨモギレモンバームブレンド、ハトムギブレンドの5種類がセットになっています。各お茶の飲み方や効能などの解説書つき。



野草茶がはじめて、という方も、簡単に楽しんでいただけるものです。
わたしはフレーバーティ、ハーブティ、どちらも大好きなので、野草茶の香りも大好きです。

柿の葉茶、桑の葉茶などはほとんどクセもないので、すごく飲みやすいと思います。

子供から大人まで、みんなで誰でも楽しめる、体にやさしい飲み物です。
贈り物にぜひ、お使いいただけたらと思います。




新潟の野草茶セット|摘み草のギフトボックス
¥1150+税

オンラインショップの商品ページはこちら


 

30個以上ご購入の方には、無料で箱のフタへメッセージや、お好きな絵などを活版印刷で印刷いたします。

引き出物や内祝いなどでお使いいただく場合、ぜひお申し付けください◎



詳細はメールでお尋ねください。

sketchnote3@gmail.com




2016年8月11日木曜日

ALPS BOOK CAMP 2016 終了しました。


 
8/5〜7まで長野県・木崎湖で開催されたALPS BOOK CAMP2016に参加させていただいてきました。


 

アルプスの麓、木崎湖という湖畔で開催されたこちらのイベント、とても気持ちのいい空気が広がっていました。

  


湖畔でのライブや、




 
湖畔の松林の中に出店するたくさんの本やグッズ、飲食のお店。
 

湖で泳いでそのまま水着でうろうろしている子供もたくさんいました。


夕暮れの時間もいい空気でした。


日が沈んでからは、パタゴニアの方のトークや、アウトドアフィルムの上映会も行われました。

美しい景色と自然と、人々の短編の物語に心打たれました。
アウトドアフィルムって、あまり見る機会がないのですが、野外上映だとより気持ちが吸い込まれる気がしました。



今回は夫の都合がつかず、2才の息子と夫はお留守番だったのですが、来年はぜったい家族で来たいなぁと思いました。


会場には美味しいものもたくさんあるし、本もいっぱいあるし、アウトドアの道具やかわいい雑貨もある。
そして山と湖。

本好きの妄想アウトドア派の人(私)も、
本好きの本格アウトドア派の人も楽しめる内容だったとおもいます。

本が好きじゃない犬や子供も楽しめるロケーション。


カヌーを楽しみながら、ライブの音に耳を傾けている人もいたし、おいしいもの食べて、湖畔にシートを広げてただ寝ている人、だらだら本を読んでいる人も。


そういうのって、すごく貴重な場のような。




大学時代の友人であるたゆたうの二人も、歌いにきていました。
産後、会うのが久しぶりだったので思わず泣きそうになりました。。。笑

大好きなアルバム「舟に泳ぐ」の「星のあしあと」は、木崎湖の星空から生まれた曲だったそうで、へーってなりました。


舟に泳ぐ、ぜひ聞いてみてください◎



今回の出店は屋外ですが、活版印刷機を持って行きました。



その場で和紙を選んでもらって、自分で印刷してハガキを持って帰ってもらうというのをやっていました。


新潟の「水辺の葦和紙」
ふかふかとクッション性のある独特の和紙なので印圧がよくでます。


こちらは新潟の「山の摘み草染めの和紙」
栃尾という新潟屈指の豪雪地である山間部で採集した植物で染めてすいた和紙です。


小さいお子さんから大人まで、気軽に活版印刷機に触れていただきました。
この女の子は湖で泳いできたそのままの格好で。

昔の印刷機、大人より小さいお子さんのほうが興味あるような気がします。
刷るとき、みんなわくわく楽しそうにしてもらえて嬉しかったです。





あと、ぎりぎり間に合った、新作もいくつか持って行きました。
これは「山の摘み草染めの和紙」 と同じ、栃尾で採集された無農薬の野草茶のギフト。
体にやさしい贈り物です。

私が大好きなtochiotoさんのご協力を得て、和紙と一緒に贈り物として提案させていただけるようになりました。


中身は5種類。
野草茶になじみのない方も、お試しいただけるようなギフトです。

和紙もお茶も、自然の植物を使って作られるもの。
「摘み草」をキーワードに、一緒に使っていただきたいと思っています。




そしてこちらが「山の摘み草染めの和紙」をつかったハガキ。
栃尾の山で採集した植物で染めてすいた和紙です。

活版印刷と、白い部分は日本画の絵具である胡粉を使っています。



胡粉は、貝がらを細かく砕いたもの。
ニカワをとかして使います。

日本の昔ながらの紙も絵の具も、みんな自然から採集したものでつくられていました。

和紙にはそういった自然素材のものがすごく合うんです。
実際に手にとって見ていただきたいです。



 こちらは新潟の「水辺の葦和紙」。
新潟市の福島潟という水辺に群生する葦をつかって作られる和紙です。

ふかふかと独特の質感がおもしろい紙です。


新作、もうすこししたらオンラインショップにアップいたします。




個人的には産後はじめての、一人旅。
とてもリフレッシュしました。

20才の活版印刷好きの女の子に急遽、手伝いにきてもらってたのですが、女子二人キャンプ。
それもまた、いい思い出になりました。

Aちゃん、急なお願いにもかかわらず、三日間ありがとうございました◎


そして、主催の栞日さん、お疲れ様でした〜!
いいイベント、本当にありがとうございました。



2016年8月10日水曜日

北書店さんのオリジナルカード



7月末から8月頭にかけて、ふたつのイベントがありました。

7月末、東京・神楽坂のBOOK MARKET 2016

そして8月頭、長野・木崎湖にてALPS BOOK CAMP 2016

どちらも本にまつわるイベントです。


BOOK MARKET 2016は、アノニマスタジオさん主催の、書店や出版社の集まる本のイベントです。こちらへは新潟市の北書店さんが参加されたのですが、その際にsketch&noteの新作、そして北書店さんのためにつくったオリジナルカードを持って行っていただきました。


新潟の冬、北から渡ってくる白鳥が、
星と本とともに旅をする、というイメージです。

新潟の栃尾の山で採集した植物で染めた「山の摘み草染めの和紙」に、活版印刷で印刷しています。




白い部分はシルクスクリーンで、日本画の絵具である胡粉を工夫して使っています。
和紙には、日本画の絵具が質感的によく合うのです。
手にとって見ていただくと、発色や質感がインクと違うと思います。

メッセージカードはイベント終了後も、北書店さんの店舗にてお取り扱いいただいています。本と一緒に、新潟ならではのメッセージ、お使いいただければ幸いです。




2016年6月26日日曜日

春の摘み草染めの和紙と、オーダーメイド

春の摘み草染めの和紙が届きました。 
摘み草染めの和紙は、新潟の楮(こうぞ)という紙の原料の植物を、その季節ごとに山で採取できる植物で染めてつくられています。



つくっているのは、新潟県長岡市の山間にある紙漉の工房。

昔ながらの棚田と、延々と山がみえるところで、民家はほとんどないようなところです。

栃尾とよばれるこの地域は、新潟県内でも雪の多い地域で、冬は建物の一階部分はすべて雪に埋もれてしまう程。

豪雪地の春は遅いです。
雪解けの5月から、すこしずつ植物が芽吹き始めるので、しっかり染めにつかえる植物が育つのを待っていると、完成が6月になってしまいました。 



 左から、

ヤナギ×鉄媒染
ヤナギ×灰媒染
よもぎ×鉄媒染

写真ではわかりにくいですが、ヤナギ×鉄媒染は、緑の入ったグレー。
ヤナギ×灰媒染は、グレーとピンクと紫の間のような色。
よもぎ×鉄媒染は、淡いグレーに、黄緑がすこし入ったような色。

一見、秋に制作したクロモジやオニグルミと色が同じようですが、実際くらべると違います。
なにより、箱を開けた時の、おそらくヨモギの香りでしょうか、青い香りに春を感じました。 



ハガキと二つ折りカード、それぞれ完成しました。



こちらの和紙をつかって、オーダーメイドのハガキの制作を承ります。
お子さんの絵をこちらにお送りいただきましたら、活版印刷にて印刷いたします。
大切な方へのお便りなどいかがでしょうか。

先日完成したonline shopより、簡単にオーダーしていただくことができます。





online shop こちらのページから


30枚ですと、一枚あたり430円+tax、
50枚ですと、一枚あたり350円+tax
の計算になります。



また30枚ハガキをつくって、同じ絵であれば追加1箱250円+taxで、箱もおつくりします。





逆に、箱を30個作って、追加で手漉き和紙のハガキを一枚230+taxでつくることもできます。



わたしもいま2歳になる息子がいますが、子どもの絵のハガキと箱、あると家族や親しい人への贈り物などに重宝しています。

自分の出産のときには間に合わなかったけど、出生時の足がたをつかった内祝いの箱、記念にもいいとおもいます。

生まれた日付をいれたハガキ、なかなか使うのもったいなくて大切にとってありますが、部屋にかざって息子もたまにみています。

足がたも使えますので、お気軽にご相談ください!